うりづん日記電腦版

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●みなじり篇――平成17年2月

冬将軍到来 2月 1日(火)20時46分27秒

南国九州にいるにも関わらず、今日は朝から大雪で、車のドアが凍り付いて開かないほどでした。雪もほとんど一日中降りっぱなしで、基本的にフユスキーなみなじりでもポツダム宣言を受諾せざるを得ませんでした。当然、現場も立ち入り不可。
けど問題なのはむしろ明日のほうで、今日でさえちょっと凍ってたってのに(高速も通行止め)、無事に行けるかどうかちょっと不安だったり。
たった3粁なんですが。

スケート! 2月 2日(水)18時55分3秒

やっぱり凍ってました。道路。んでもって、赤おにくんといっしょにやってみました。スケート。十字路手前で用心はしていたんですが、停止線手前でちょっと滑って焦りました(汗)。前に車がいなかったのが幸い。
その後は用心したので問題なかったんですが、自分よりもむしろ歩道を走る自転車を見たときの方がドキドキで(汗)、
『あ〜止めて止めて危ない〜怖い〜』ってな感じで一人車内で叫んでました(汗)。

へーちょ 2月 4日(金)20時55分31秒

幸いなことにみなじり自身はまだ冒されていないのですが、そろそろ花粉症の季節です。
何でも昨今、無花粉杉の研究が進められているらしいです。突然変異種で全く花粉を作ることがなく(だから増やすのは接ぎ木)、しかも木質が良いということで、次世代の杉ということで現在増殖中ということらしいですが、残念ながら全国規模で植林が行なわれるには少なくとも20年くらいかかるらしいです。
しかもその頃には林業従事者がさらに減少しているだろうから、森の更新率はさらに低下してしまうであろうことは確実なのでした。
そんなものに一縷の望みを託すよりは、全国規模で間伐を展開させたほうがよっぽど効果的だと個人的には思います。間伐によって本数が減ればその分花粉の絶対量が減りますし、それによって成長空間が増え、残った木自体が生長をはじめます。するとその期間、木は自分の生長に忙しくなって、花粉など飛ばしている暇が無くなります。つまりその分、さらに花粉量は減少するという訳です。しかも、木が生長するということは根もまた伸びるわけで、ということはすなわち保水力が向上し、水分量が多くなった地面にはより多様な生物叢が形成されるようになります。また、森を構成する木そのものが大きくなるのですから、森ぜんたいが鬱蒼となり、素晴らしい外観を呈するようになります。しかも間伐材をつかって木製品としたり、繊維をとって紙を作ったり、あるいは炭に焼いて川やドブとかに放り込めば水質も改善されるでしょう。森に還せば肥料にもなるでしょうし。
欧州の事例から、エコだってじゅうぶんビジネスの種になりうることは証明されているわけだし、その上自分たちの健康も確保できるとなれば、これはやらないほうが莫迦なんじゃないでせうか。

最後の週 2月 7日(月)01時18分53秒

昨夏より開始した今の現場、いよいよ今週で終了です。厳密にいうと調査自体は先週ですでに終了し、今週は撤収になるんですが、それも含めてすべての作業を終了して引き渡すまでが広義の調査なので。
思い返せばあっという間に終わった現場でしたが、別段大した感慨もなく次のこととかを考えているみなじりは、もうすれっからしのベテランってことなんでしょうか(笑)。
っていうか来年度は報告書の準備に入んなきゃいけなくて、むしろそっちの方がやや頭痛の種だったりするのは、やっぱりすれっからしのベテランってことなんでしょうか(爆)

秘すれば花 2月 7日(月)08時01分50秒

天気予報を見ようと思ってテレビ観てたら、大田原市の原っぱに自治体が建てた鳥居のことを報じてたけど……。
由来を堂々と報じてしまったら何の意味もないと思う。

海老沢前会長のいう「改革の筋道」がこれだとしたら、NHKの未来は知れたものだと思う。

「断絶」とは「切断されて」「絶滅する」こと 2月10日(木)09時01分16秒

雨で現場の完了がちょっと遅れてます。内緒だけど。
(実測が終わらないのだ。内緒だけど)

かつて韓国では『漢字は中国の文化侵略だ』とて、ハングルしか使わない教育をやった時期があったそうですが、その結果若者が国の歴史書を読めなくなって大問題になったらしいです。同様の問題は人民中国においても生じたようで(簡体字と繁体字)、いずれも解決はなかなかやっかいだったようです。
まあ、「GHQが読めないから漢字を減らす」目的で決められた「当用漢字」を後生大事に守ってる我が国だって偉そうなことはいえないのですが(笑)

たまにはアカデミックに 2月11日(金)23時57分13秒

先日、無事に現場を終え、そのまま作業員さんたちと打ち上げで盛り上がり、今日は九箇月連泊した宿を引き払い、しかしそのまま帰るのも癪だとて、鹿児島まで足を延ばしてみることにし、ずっと行きたいと思っていた国分市の「上野原縄文の森」へ行ってきました。
何といっても、まずその広さに驚かされます。向こう側が見えないくらいの敷地に植栽された広葉樹と、その間に見える復元された竪穴住居群や各種の遺構にちょっと感動します。何よりも感心したのは、その見せ方のうまさでした。遺跡そのものが実物で観察できるっていうやり方は、九州では福岡の鴻臚館遺跡(旧平和台球場付近にあります)や、あと確か同じく福岡市の金隈遺跡でもそうだったと思いますが、これからの遺跡の展示スタイルとしてこれからますます主流になるだろう、という念をますます強くしました。
以前九州の某市において某遺跡(残念ながら記録保存が確定している)の調査に僅かながら関わることになった際、
「どうせ壊される遺跡ならいっそ調査区全体に覆い屋(プレハブ的なもので十分でしょう)を設け、発掘調査過程そのものを展示資料(実演、といってもいいでしょうが)とするような――アリゾナかどこかの博物館が恐竜の化石発掘風景をそうしてた筈ですが――資料館のようなものをつくってはどうか」
ということを(平成10年当時)思いついたことがありましたが、当時のみなじりの思いつきにようやく時代がついてきたのかな、と、ちょっと複雑な気持ちになったのは
青春の思い出ということで(苦笑)。
(いろいろあって――みなじり自身素面で回顧するにはあまりに辛いことが――もう7年になりますけど――表沙汰にはできない事情があります。ご容赦下さい)
ほかの出土資料の展示の仕方もたいへん巧く、非常に面白かったんですが、一つだけ残念だったのは、その上野原遺跡が日本全国の中でどのような位置にあるのか、という点が見えづらかった、という点でありました。寨の神式土器だの南福寺式土器だのいわれても、一般の人には判らないでしょう。(いちおう業界人のみなじりだってよくは判りません――不勉強の極みですけど(>_<)――)。
もっとも、これはある意味考古学の宿命のようなものでもありまして、なかなかに克服しがたい部分なんですけどね。
それを差し引いても、一般の方でも一見の価値はあるかと思います。地元の方ならなおさら。
それと、もう一つ意外だったのは、2月とはいえ鹿児島なのにけっこう肌寒かったことです。錦江湾からの海風がものすごく冷たくて、(車から降りた直後は暑かったので脱いでいこうかとも思ったけど)上着羽織ってなかったらたぶん途中で帰ったんじゃないかってくらいでした。あと、桜島が案外見えづらかった(特に遺跡本体の地点からは)のも、興味深い点でした。ただ逆に言うと、少しでも(桜島からの)自然災害を避けようとしていた(であろう)先人の知恵なんじゃないか、と思い、改めて畏敬の念を覚えるのでありました。

要メンテ? 2月13日(日)00時00分3秒

近頃どうも筆箱の調子がよろしくありません。
身体の調子がよろしくありません。
筆箱の方は心当たりがありませんが、身体の方は昨夜飲みすぎたから。
そろそろ一昨日になるけど。もうなってるかも。

暴飲暴食少なし命 2月14日(月)00時23分12秒

なんてことを書いてますが(下のやつ)、その直後またしても飲みすぎてしまい、夜食を全部リバースしてしまいました(笑)。しかも腰が砕けて昼まで何も出来ず死んだように眠る……。
基本的に壜というやつは同じ(見た目上)半分でも前半と後半では量が違うってことをいい加減に学習しなきゃ(笑)。

テレビ観てたらふと、元近鉄の中村のりひろ(字が判んない)選手のことをちらと言ってた。何かマイナー契約になったらしいということだそうだけど、個人的に彼のことは先年の移籍騒動以来キライなのでざまあみろと思う。ああいう年俸吊り上げなんかが球団身売りの要因の一つなんじゃないか、と思えてならない。今度の亜米利加進出にしたって、洋行帰りの箔を付けて国内での年俸アップを企んでるんじゃないの? とつい勘ぐってしまうのはさすがにあんまりだとは思うけど(笑)、詮ずるところ、本邦の球界に魅力がなくなってきてる証拠だということなんでしょうか。
まあ、野球じたい端っから大キライなんでどうでも良いのは良いんだけど、日本の球界からそういう魅力が失せつつある状況というのは寂しい気はします。楽天が新規参入したくらいで浮かれてるようじゃ、そういう頽勢をめぐらしていくのは難しいんじゃないのかなあ。

たまにはまともなことを考えることだってある! 2月14日(月)18時26分15秒

現場における「測量」「実測」といった作業は何のために行なうかというと、第1義には「記録」なんだけれども、ではその「記録」の目的は何か。
単に事実を記録するだけなら写真でじゅうぶんである。
それをわざわざ「図化」することのその意義とは。

ちょっと疲れた一日 2月16日(水)00時45分19秒

あまりにもすることがないと、それはそれでたいへんな苦痛だったりします。
今日は内業二日目、しかし相方がいないので正式な仕事はなく、どうにか作りだした仕事もせいぜい1/4日分の量しかなく、それをどうにかこうにか1日引っ張っていくので骨が折れました。しかもどうやら風邪をひきかけているのか(あるいは単に椅子が合わなかっただけかも知れませんが)、やたら腰が痛くて、ちょっと大変でした。
しかし明日からは、予定が代わって

(Finderが落ちたのでまずはこれにて)

ITとエコと経済成長 2月17日(木)19時54分24秒

冷戦以後の世界の戦略には、ITを展開した亜米利加、目覚めし獅子たる中国の経済成長、そしてエコロジーという環境戦略をとった欧州、という3つの軸がある。
このうち、ITの目指すところはグローバリズム(国家の枠組みを超えた、という点で超越主義、といっていいかも)、すなわち国家の枠組みを超えた経済活動だけれども、これはどういうことかというと、つまり国家の枠を超えてはみ出た分の世界中の冨を亜米利加1国が頂きましょう、ということにあったんだけれども、最盛期には「(理論的には)半永久的に好景気を維持させることが可能だ」という勇ましい学説すら唱えられるようになったにも関わらず、いかなITといえども現代資本主義の中から生じた産業の一形態である以上、その原理から解き放たれることは出来なかった(それらIT企業が独禁法違反などで行動を掣肘され始めた点などはその典型といえよう)。
しかも、当の亜米利加自身がかつて積極的に育成した武装テロ集団の暴走の渦中に巻き込まれ大いに手を焼き出すことになり、(グローバリズムによって)せっかく積み上げた冨も急速に吐き出しつつあるのは大いなる皮肉と言えましょう。
中国における経済成長は最近特に注目される事象であるが、もともとは天安門事件に象徴される民主化抑圧政策に対して内外から殺到した批判を躱す意図が多分に働いている訳で、何らの戦略性のない刹那的な経済運動に過ぎない以上、その将来性は資本主義原理の示すところを全く逸脱しえるものではない。
これはすでに、僅々訪れることが確実な(中国の)食料輸入国への転落、資本投入の僻地への移行、などによって明らかである。
これら上記の戦略と全く異なるのが、欧州の展開してきた環境戦略である。上記2戦略がいずれも資本主義的行動原理から一歩も踏み出ていないのに対し、「失われていく地球環境への愛惜の念」という元来は資本主義とはまるで異質の行動原理に立脚していた環境戦略は、欧州内での試行錯誤の結果資本主義との融合を果たすことで戦略としての体裁を急速に整えはじめる。
そして先日、京都議定書が法的効力を発生したことで、欧州の勧める世界戦略は一つの強力な錦の御旗を得た。今後の展開如何によっては上記2戦略をも自らの足下に組み敷くことも可能となったのではあるまいか。
但し、おそらくは今世紀最大最強の行動原理となるであろう環境戦略も、その根幹たる「失われていく地球環境への哀惜の念」が消失してしまえば(つまり自然環境の頽勢が巡らされて――もしくはその目処が立って――しまうということ)おのずと霧散してしまうであろうことはいうまでもない。

立春は過ぎたから濡れて帰んなきゃいけなかったのかも 2月18日(金)21時16分51秒

今日は終日雨でとうぜん現場は終日ストップ。屋外作業の中でも特に、考古学という分野は雨に弱い業種の一つにて、そろそろ年度末だというのに痛い休止となった、かも知れません。何せまだ配属まもない上、今後の現場では飽くまでも応援、という立場である以上、まだ現場の勘というか、そんなものが出来上っていないのでよくは判りませんけど。

どうでも良いけど今使ってる筆箱、リターンキーが妙に敏感で時々勝手に改行して空白を作ってしまうのがちょっとややこしい。ちなみに上の開業も勝手になったやつ。
ちょうどいいタイミングだったのでそのまま使ったけど、こうしょっちゅうだと長文書くときにかなりストレスになりそうな気がします。

発掘された日本列島2005 ――みなじり亭卓上調査概報―― 2月19日(土)12時40分0秒

平成17年2月19日に実施されたみなじり亭卓上における発掘調査では、非常に多くの文物が発掘されました。調査対象区は、お菓子の包み紙、開封済みのダイレクトメール、大量のメモ紙などが堆く盛り上がり、それらの処分にはたいへん苦労しました。また、数度にわたる大規模な攪乱を受けていたため、調査区内の層序を把握することは懇なんでした。
しかし、このように良い条件とはいえなかったにも関わらず、文庫本10冊・単行本2冊・コミックス3冊・辞書1冊などの書籍類、ホッチキス・ニッパー・ドライバーなどの工具類、丼・箸などの食器類など、当時の人々の生活の様子を伝える資料が大量に発見されました。
中でも貴重なのは未開封の缶珈琲2本と、20数枚に及ぶフロッピーディスクやMOディスクといった情報記録媒体です。このような資料が一箇所からまとまって出土するのはきわめて珍しく、今回の調査におけるもっとも大きな成果といえるでしょう。
今回の成果はこれから順を追って、さらに細かい調査を行なっていきます。その内容については調査報告書という形で一般に公開される予定、はもちろんありません(笑)。

ご鑑賞日記 2月20日(日)01時09分20秒

卓上発掘現場から丼発掘ですか。そういや、昔学生の頃に、みなじり殿の御邸を訪問したら、万年床布団層の下から使用してずいぶん経つらしき食器皿が出てきたのを目撃して、「さ、皿の上にお布団を敷いていたとはっ!」と小生、その文明に大いなる感銘を受けたことがありました。

それはさておき(さておくんかい)、
宮崎駿作品でもっともおもろい、と僕が勝手に思っている『未来少年コナン』のDVD7巻セットを思わず買ってしまいました。高かったです。
一気に通してみたんで、疲労で死にそうですが、おもろかった。歴代ジブリ作品の原点的な演出があちこちにあるし、登場人物は味があるし、堪能できました。宮崎さんだけじゃなく、他の有名なアニメ関係者も関わってる作品でもある。コマ運びとかおおざっぱなのは時代相応だけど、それを補ってあまりある演出と音と声優さんの力量が光ります。値段相応ですね。コンテンツネタに使えそう。

篠田節子という作家がおります。作品読むと、多才な人だと思いますね。で、この人の『ハルモニア』を読んだんですが、内容は至極良かったんだけど、気にくわんのは、これが「ホラー」扱いになっていたこと。文庫の新刊リストとか、ウィキとか紹介されてるところで。同氏の音楽小説としてはテーマに共通点のある『カノン』というのがあるけど、それも「ホラー」となっていた。
そらまあ、篠田さんの作品って、どこか幻想的だし、オカルトネタが入っていること多いけど、ホラーかなー?。ホラーって、僕のイメージでは、「リング」「呪怨」「着信アリ」「死国」といったあたりで、高橋克彦さんの東北民話ネタ小説もホラーに入れていいかな、と思いますが、その種の内容とはかなり違うんだよな。ホラーって、やはり得体の知れない怖さがテーマであり、メインでしょう。だけど、篠田作品は、「怖さ」の話じゃないんでね。
ま、変にジャンルわけするのもなんですけど。とにかく「ハルモニア」はホラーじゃないでしょう。超常現象は取り扱ってるけど、明らかにSF的だし。この人の作品、SF小ネタが実は多い。夢枕獏さんとか高橋克彦さんなんかもそうですね。オカルト系のように見えて、実はSF作品もある。そう言う作家は好きだ。
といって、世間一般には、SFというと、子供じみた、とか、荒唐無稽、とかイメージあるから、出版社なんかは、SFというのを使いたくないのだろうな。
SFって、そう言う意味では、市民権(それとも知識人権か?)を得てないですなー。国際的に評価の高い日本のマンガが、国内の評価がまだ今ひとつなのと似ています。
両方とも、いい作品揃ってるのにね。
(ヒュウガミズキ)


ツヴァイなわたし 2月22日(火)00時06分9秒

出張中にまとった4kgの肉鎧を剥がすべく、今日は赤おにくんツヴァイに乗って出勤でしたが、現場へ着いてみると始業10分前だというのにゲートが開いておりませんでした。
そこではじめて、今日は朝から県庁で会議だということを思いだします。
「あっ」


数瞬の空白を置いて後、やおらダッシュで県庁へ向かったのは言うまでもありません(笑)

それにしても高校生達の足の速いこと速いこと。みなじりなどあっという間に置いていかれます。さすがは昭和60年代製エンジン(笑)。平成年間製ならなおのこと、40年代エンジン搭載のみなじりなどそろそろオーバーホールかも……(哀)。

やれやれ 2月23日(水)00時08分51秒

先日の会議の場でいきなり配置転換を申し渡され、明日からそちらへ異動と相成り候。
まあ、そりゃあ仕事ですから行けと言われりゃどこへでも行きますが、やっと今の現場に慣れてきたところへ「ハイこっち」って言われたって、なかなか切り替わるもんじゃありません、普通は。
まあ、やりますけどね。仕事だから。
そういう経歴を買われての採用だったと思いますし。

でなきゃされてるはずがない(笑)

目を見ろ! 2月23日(水)23時12分45秒

『トリビアの泉』の包丁の話。
料理人の名前、正確には「庖丁」と書いて【ほうてい】と読み、それが本邦に来て【ほうちょう】に転訛し、戦後になってGHQが「包丁」に替えたんだけれども、『荘子』放送分について補足すると、何で刃こぼれしないのかという恵の問いに答えて、
「私は単に肉や骨を切っているのではなく、肉や骨に存在する「目」(筋肉繊維の継ぎ目や骨同士の僅かな隙間など切れやすい箇所のこと)に従って刃を差し入れているから、どんな食材でも容易く切り分けることができるのです」
と言う次第。

これを観てて思い出したのは、以前地元の某温泉センターにて疲れを癒していたときに耳にしたある会話です。会話の主は70代くらいの老紳士たち、老いてなお矍鑠とした様子です。
「……お宅はどちらにおられたんですか」
「はい、私は海拉爾におりました」
「そうですか、私も海拉爾でした」
その会話は明らかに、彼らが元軍人――陸軍でおそらくは関東軍――であることを物語っていました。
話は弾み、やがて時間は敗戦後へ移ります。旧ソ連軍によって拉致された彼らは、シベリアの抑留所へ送られ、強制労働に従事させられます。今日は1人明日は2人と死んでゆくかつての戦友をしかし、葬ろうにも土が凍って墓穴が掘れません。半日焚き火をし、凍土を溶かしたところでつるはしを振りおろし、それでも一日かけて1m掘るのがやっとという状態にて、1日に数人を葬るのがやっとだったそうですが、そんな過酷な環境の中、語り手のうちの片方が言うには、当時いっしょに作業していた抑留者の中にたまたま石工上がりの人物がいて、その人物が石の「目」、割れやすいポイント――節理ともいう――を熟知していたおかげで、彼のいた班はつねに作業効率がよく、そのおかげで配給の食事量が多かったために(ちなみに、腐ったじゃがいも1個と具のないスープが普通のメニューで、拳大くらいの凍った黒パンが出ることが時々あったらしいですが、彼らの班は必ずパンにありつけたことに加え、傷んだ野菜とか、魚の目玉とか、何かしらの具がスープに入っていた、とのこと)生きて帰ってくることができた、ホントに彼は命の恩人でしたわっはっはっ、
ということでした。

第1印象 2月26日(土)00時37分41秒

ニッポン放送をめぐる一連の報道についてはみなじりごときが今更何を言うでもないけど、個人的にはライブドアの堀江社長、あの人はぜったい顔で損していると思う。造作が、っていうんじゃなく、表情というか雰囲気というか、在所の表現でいうところの
「おうちゃっか」とか「なまちゃっか」とでもいうような感じなんだよねえ。
何て言うか、「お前、人舐めてんのか?」って突っ込みたくなるような(笑)
やったことは凄いと思うし、言ってることとかも――意外にも(笑)――すっごくまともだし、ファッションとかも案外感じ良いし(その点は中途半端な三木谷社長とは雲泥の差だと思うぞ)。
でも、それが全部ぶっ飛んじゃってるんだよねあの顔のおかげで。
閉塞してる本邦経済の突破口になろうとしてる(かも知れない)だというのに、惜しいことです。

その話題ですっかり霞んでしまった感のあるNHKと朝日新聞の泥仕合っぷりといい、何か近頃マスコミ(って言い方も化石級だけど――踏み込め詐欺で「マスコミに云々」って文言が使われてるの観たとき思わず嗤っちまいました――)がおかしくなってる。高校ん時取材を受けて以来「カメラの前のインタビューほど信用できないものはない」ことは判ってたけど、昨今の低鱈苦をこうも見せつけられるとこう、何も勘も通り越しておかしくなってきちゃいます。

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